びっくりしました。何の話かというと、ある士業グループページで
ある行政書士法人の方による以下の投稿
「【事業再構築補助金マニュアル】を士業様(ご支援者)向けに販売致します!
ご予約受付中ですので、ご興味がありましたら
コメントやメッセンジャーでお気軽にご連絡くださいませ」
をたまたま見かけ、サンプルPDFを閲覧していた時のことです。
コンテンツサンプルにどことなく既視感のある文章が…。
なぜ既視感があるのか考えて、気がつきました。
かつて自分が書いた文章をよく似ているのです。
改めて、自分が書いた文章と見比べてみました。下記は自分が書いた文章です。
4.ビジネスモデル成立の3条件とは
ビジネスモデルが「儲けるしくみ」として成立するには、少なくとも3つの条件を満たすことが
必要です。その3条件とは、有用性、実現可能性、持続可能性です。
ビジネスモデル成立の3条件 1.有用性 2.実現可能性 3.持続可能性
有用性とは、顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的かどうかということです。
顧客に提供する価値が顧客にとって魅力がなければ買っていただくことができません。
顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的であることを有用性と言います。
顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的であっても、技術や資金、体制の面などで
実現できなければ成立しません。
顧客提供価値を実現させられることを実現可能性と言います。
顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的でかつ実現できても、自社が赤字であれば
持続することができません。収益を上げて、ビジネスとして持続できることを
持続可能性と言います。
ビジネスモデルは「儲けるしくみ」です。ビジネスモデルキャンバスを使うことで、
自社のビジネスが儲かるしくみにきちんとなっているかどうかを俯瞰的に確認することが
できます。
上記文章の掲載箇所は、自社WEBサイトです。書いた時期は2018年2月です。
もともとマーケティングセミナーでお話していたことを記事としてまとめたものです。
そして、既視感を感じた文章は下記です。
ビジネスモデル成立の3条件とは
ビジネスモデルが「儲けるしくみ」として成立するには、少なくとも3つの条件を満たすことが
必要です。その3条件とは、有用性、実現可能性、持続可能性です。
①有用性
顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的かどうかということです。
顧客に提供する価値が顧客にとって魅力がなければ買っていただくことができません。
顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的であることを有用性と言います。
②実現可能性
顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的であっても、技術や資金、体制の面などで
実現できなければ成立しません。
顧客提供価値を実現させられることを実現可能性と言います。
③持続可能性
顧客に提供する価値が顧客にとって魅力的でかつ実現できても、自社が赤字であれば
持続することができません。収益を上げて、ビジネスとして持続できることを
持続可能性と言います。
Point
ビジネスモデルキャンバスを使うことで、自社のビジネスが儲かるしくみにきちんと
なっているかどうかを俯瞰的に確認することができます。
既視感を感じるはずです。文章が同一です。別々に考えて、ここまで同じ文章になるとは思えません。
記事を見た人が無断で文章を流用してコンテンツ作成し、販売しているということです。
これは、著作権侵害です!
著作権が侵害されたら、どう対応すればいいのか。
特許庁サイトを確認して以下の記載を見つけました。
著作権侵害への救済手続
著作権侵害行為に対しては、裁判所での民事手続による救済として、
①侵害行為等の差止めを求めること
②損害賠償を請求すること
③不当利得の返還を請求すること
④信用回復のための措置等を求めること
が可能です。
また、刑事事件として告訴し、刑事罰の適用を求めることもできます。
「侵害行為等の差止めを求めることが可能です」と明記されています。
そこで、その行政書士法人の代表の方と連絡を取り、
2021年4月11日の時点で「出典を明記します」との回答を得た段階です。
なお、「ビジネスアイデア・テスト 事業化を確実に成功させる44の検証ツール」
(デイビッド・J・ブランド/アレックス・オスターワルダー共著)では、
ビジネスアイデアの検証の視点として、以下の3点が示されています。
1) 魅力性 :顧客はこれを望んでいるのか?
2) 実現可能性:これができるのか?
3) 存続可能性:これをやるべきなのか?
そして、それぞれの視点で起こりうるリスクとして以下が説明されています。
1) 魅力性
・ターゲットにしている市場の規模が小さすぎる、
・提案している価値を求めている顧客が少なすぎる、
・ターゲット層へのアピール、新規顧客の獲得、既存顧客の維持ができないというリスク
2) 実現可能性
・事業を管理・維持できない、拡大できない、
・または主なリソース(テクノロジー、知的財産、ブランドなど)、
主な活動、キーパートナーにアクセスできないというリスク
3) 存続可能性
・ビジネスが費用より多い収益を生み出せないというリスク
また、一般社団法人ビジネスモデルイノベーション協会理事の岡田明穂氏によると
"仮説デザインにあたっての切口としては、
●Front stage
●Back Stage
●Profit Formula
の3つが示されており、それぞれのエリアを震源地としてのビジネスモデルイノベーションの
パターンが合計39示されています。(参考:「The Invincible Company」)
なお、開発者にシニアアドバイザーとなっていただいている
(一社)ビジネスモデルイノベーション協会(BMIA)では、
●マーケティング(BMC右半分)
●エンジニアリング(BMC左半分)
●ファイナンス(BMC下部)
の3つの切口を、基礎講座等にて示しています。"
とのことです。
なお、片山の記事では、ビジネスモデルキャンバスを
・マーケティング(BMC右半分)
・組織体制・マネジメント(BMC左半分)
・収益・コスト構造(BMC下部)
の3つの区画でご説明しています。
先の行政書士法人作成のコンテンツPDFでは、ビジネスモデルキャンバスの区画も
・マーケティング(BMC右半分)
・組織体制・マネジメント(BMC左半分)
・収益・コスト構造(BMC下部)
の3つに分類されており、その点も片山の記事と同一でした。
調べものをするときにネットで検索すること。
それ自体に問題があるわけではないですが、見つけた記事の文章を
そのまま無断流用することは「著作権侵害」です。
著作権侵害にならないように気をつけたいものです。