先日、「管理会計を導入したい」というご相談をお受けしました。
管理会計とは何でしょうか。
一言でいうと「将来の意思決定のための会計」です。
なぜ管理会計が必要かというと
通常の会計では、将来の意思決定が適切にできない場合が多いためです。
通常の会計とは何かというと
決算書を作るための会計、つまり財務会計です。
なぜ、財務会計では将来の意思決定に十分に役立たないかというと
そもそもの財務会計の目的を考えてみるとわかります。
財務会計の目的は、株主に配分するためや税金を計算するための
利益計算が主たる目的であって
意思決定に役立つ事を主眼にしていないためです。
毎月の試算表を見ても、
そこから経営に役立つヒントを得られていないとすると
それは会計の知識不足が原因というよりも
資料が経営判断に適した形式でないからという事が
メインの要因かもしれません。
管理会計と財務会計を比較するといくつかの違いがあります。
たとえば、主目的という観点で比較すると
管理会計:将来に向けた意思決定
(利益とキャッシュを増やすため)
財務会計:過去実績の把握と開示
(株主や官庁等への報告のため)
という違いがあります。
ルールや基準という観点で比較すると
管理会計:ルールは会社が決める
財務会計:決められたルールがある
という違いがあります。ほかにも
管理会計:直接原価計算
財務会計:全部原価計算
管理会計:迅速さ重視
財務会計:正確さ重視
等々の違いがあります。
では、管理会計を導入するには、何からすればいいかというと
以下の3項目を行う事が有効性と
費用対効果の観点からお勧めです。
1) 変動損益計算
2) 部門別損益
3) キャッシュフロー計算
上記3点ができると、経営数字が
経営判断にぐっと役立つものになります。
キャッシュフローコーチングでは
上記3つの観点で、毎月、経営数字を社長と一緒に確認しています。
管理会計にご興味がある場合は
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ご参加いただければ、御社に必要な
管理会計についてお伝えさせていただきます。
なお、管理会計は「将来の意思決定のための会計」です。
意思決定は行動してこそ成果につながります。
行動の伴わない意思決定には、何の意味もないと言えるでしょう。
財務会計 | 管理会計 |
過去実績の把握と開示 (株主や官庁等への報告のため) |
将来に向けた意思決定 (利益とキャッシュを増やすため) |
決められたルールがある | ルールは会社が決める |
全部原価計算 | 直接原価計算 |
正確さ重視 | 迅速さ重視 |